片持ち   ←設計主任topへ
翼を支えるのにワイヤー等の補強を行わない独特の翼構造です。
Meisterではこれを採用しています。(文責 仲)


人力飛行機の多くはフライングワイヤーというワイヤーを張り、それが揚力(翼に働く上向きの力)の一部を負担する構造となっています。
しかし、Meisterの機体では「桁のみ」で揚力を負担します。
こういった構造を「片持ち式構造」と呼んでいます。


片持ち式のメリット
・有害抵抗の減少。
・構造が単純。
・人や物に引っ掛かる危険性が低いため、テストフライト時に安全。

片持ち式のデメリット
・桁の負担が大きいため、より高剛性・高強度の桁にしなければならい。
(よって、ワイヤー式と比べて太くて重い桁とならざるを得ない。)

Meisterでは、このメリットを生かしつつデメリットを最小限に抑えるため、桁についての研究(桁実験の項を参照)を進めてきました。
具体的には、
 ・大きい応力のかかる上下面にプリプレグシートを追加した「擬似楕円積層」
 ・桁の長手方向の一部にプリプレグシートを追加した「擬似テーパー積層」
 ・樹脂含有量(プリプレグシートに含まれる樹脂の比率)の低いプリプレグシートの採用。
です。

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管理人からおまけ
片持ちのもう一つの隠れメリットとして、「他チームにない特色」があります。
ほとんどのチームがワイヤー支持方式を採用しているので、片持ち方式はかなりレアです。
これは鳥人間コンテストの書類審査を通過するための必要な要素の一つであり、そのために昔の代で採用し始めた、と言われています。

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