桁破壊試験   ←設計主任topへ
設計した桁の強度を実際に調べるために、桁が折れるまでおもりをつるす、荷重試験です。毎年、10〜11月くらいにかけて行います。


今年は、以下の4項目の強度データを見るために4回試験を行いました。
 ・桁のply(層)構成を、弾性率の異なるプリプレグを混ぜて巻いた桁
 ・一度折れた桁をMeister流(2003年度で用いた方法)に継いだ桁
 ・2本の桁を、新しい接合部で接合した桁
 ・2004年度に購入したプリプレグで巻いた桁(上三つは2003年度の桁、プリプレグ)

※最後の項目は、新しく購入したプリプレグの品質を見るために行います。

以下の写真は1回目(ply構成を変えた桁)のものです。10/27実験。
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これは、倉庫の前の藤棚です。桁の中心を上の太い柱からつるし、両端におもりをつるして折る3点曲げで行います。(今年は途中から、真ん中2箇所でつるす4点曲げに移行しました。)

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これがおもりをつるしているときの写真です。おもりは青いビニール袋に石を詰め、一つ5kgです。
真ん中にいるのは、毎度いろんなところでチョロチョロ出しゃばっていますが、また僕です。(上の写真で桁をつるしているのも。)何をしているのかと言うと、おもりをつるすときや、風を受けたとき桁が動かないように、バランスをとっています。この役職をMeisterでは「神」と言っています。
いろいろ武装してるのは、もうわかるかと思いますが、1番危険な場所だからです。(ロープのところで折れるから。)
両端一つずつおもりをつるし、その都度桁に取り付けたひずみゲージの値を読み取って、桁にかかる応力を測定します。

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これが、折れた後の写真です。写真ではわかりませんが、実は折れたときにすごい音が鳴ります(飛行中に折れたのと全然違う、はるかに凄い音)。マジでビビります。
実際、先日、大阪府立大学の人力飛行機チームの人にビデオを見せたら、ビビってました。ビデオで見てもビビります。

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これは破断面を上から撮った写真。

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今度は下から撮った写真。

※今年度の桁試験はもう全て終わってしまったのですが、基本的に設計値を下回ることはありませんでした。
Meister流桁継ぎも、どの程度強度が戻せるのか巻いた当初は心配でしたが、継いだあとの桁も、確かにある程度は強度が落ちたのですが、継ぐ前の設計値以上は維持していたので採用できるかと。
また、新接合部も、充分な結果を残せたので採用できそうです。
全ての桁試験を無事終了し、いよいよ製品桁の巻き始めです!


桁破壊試験の映像をupしました。あまり画像よくないですが…。
↓ダウンロードしてご覧ください。(WMV形式、2.02MB)
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